

私は趣味でウェブ小説を書いている者です。
これまで色んな執筆ソフトを使っていたのですが、最終的に辿り着いたのはジャストシステムが販売する日本語ワープロソフト『一太郎』です。
なぜ一太郎にしたのか、一太郎のどこがいいのか。
今日はそんな観点から『執筆ソフト・一太郎のすすめ』を語っていきたいと思います。
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一太郎ってなに?
一太郎とはジャストシステムが販売するワープロソフトです。古くは1985年のインターネット黎明期に登場した『一太郎ver1』から始まり、毎年新たなる機能を付け加えながら、常に使い手を意識したかゆいところに手が届く非常に歴史ある日本語入力ソフトとなっております。
最新版は二月頃に『一太郎2019』です。
よく比較される有料ワープロソフトにマイクロソフトの『word』が上げられますが、私は断然『一太郎』をおすすめします。
一太郎の機能とは?
公式ホームページからの紹介になります。
日本語を大切にする一太郎では、縦書きの使いやすさが追求されているので、文学作品の執筆にも最適です。
例えば、ひとつのページを終えると、横に続くようにスクロールするため、作品の執筆や閲覧も自然なインターフェイスで行えます。 また、ふりがな・傍点といった日本語組版特有の表現に対応し、ぶら下げや追い込みといったレイアウト調整機能も充実しています。
「ATOKディープコアエンジン」を搭載し、最新語彙を増強したATOKに入力効率を高める「絞り込み変換」と「地名入力支援」機能を新たに追加。さらに入力支援機能「ATOKディープコレクト」が、しっかり入力ミスを自動修復してくれるため、グンと入力作業効率がアップしています。
【思いついた説明やあやふやな地名の読みから変換】
「夏目漱石のそう」というように、相手に言葉で説明するようにして漢字を絞り込むことができるようになりました。たくさんの変換候補の中から探し出す必要はありません。また、地名は正確な読みが分からなくても、見たままの読みからでもすばやく変換できます。
無料執筆ソフトとの違いは?
以前、私の執筆経験を元にこのような記事を書きました。
上では無料ソフトのおすすめを紹介していますが、無料と言って侮ることなかれ。
機能も使いやすさも並の有料執筆ソフトに食らい付いていけるほどに目を見張る部分もあります。
それでは『一太郎』は優秀な無料ソフトとはどこが違うのでしょうか?
無料ソフトが用意しているのはあくまでも土台のみ
これで納得できるかはわかりませんが、わかりやすく例えてみます。
土台とはつまり、物語を書くための原稿用紙やノートと言ったものを差します。質のいいノートにはプロット機能や自動バックアップ機能もついており、その土台部分に関しては、有料ソフトに負けないほどの利便性を持ったソフトもあります。
しかし無料ソフトの多くが提供するのはあくまでも"土台のみ"。
そこに鉛筆や消しゴム、あるいは執筆に役に立つ辞書のようなものはありません。
『一太郎』はそう言った書く土台だけでなく、使い手を"書く"作業を推し進めてくれるような便利な機能がたくさん付いているのです。
日本語に特化したワープロソフト
一太郎は日本の企業が開発した、日本人のためのワープロソフトです。
日本の執筆環境を研究し、上記で示したような便利な機能を多く載せてくれています。
というわけで私が一太郎を使っていて、この機能は良かったなという機能を軽く列挙してみます。
・文章校正機能
→無料ソフトやワードの並ではない。誤字脱字はこれでなくなるはず。
・表記揺れチェック
→「なぜ」「何故」、「わかる」「分かる」のような表記の揺れを指摘してくれる。
・決まるスタイル
→縦書きはもちろん横書き。原稿用紙から公募用の小説のスタイルまで幅広い需要に応えて、スタイルが用意されている。
・単語登録
→登場人物や地名を一発で変換。
・ATOK
→AI採用の変換エンジンが搭載。校正支援をしてくれる。
上記で述べたものを全て揃えているソフトは有料でも中々見つからないと思います。
WEB小説の需要にも応えた便利機能
『一太郎』にはアウトプットナビという機能があります。
上から、プリンタ印刷、冊子作成、PDF・電子書籍、画像変換、メール送信、小説投稿、コンビニプリント。
このアウトプットナビを使えば、電子書籍や同人誌といった細かい需要にも応えてくれます。
中でも嬉しいのは、小説投稿機能になります。
一太郎を使う前は、ソフトの方で書いた小説をそのままコピペしていました。しかしそうするとルビやふりがなの表記方法が対応しておらず、わざわざ小説投稿サイトの方で直接手直しをしていました。
しかし小説投稿で保存した形式の多くは既存の小説投稿サイトのルビ表記と対応しております。この機能のおかげでわざわざ手直しする時間を省くことが出来ました。
時間節約ショートカット
『一太郎』は様々なショートカットがあります。
特にfキーに割り当てられたショートカットは使用頻度も高く、使いこなせれば多くの時間を節約することが出来ます。
f1→ヘルプ
f2→文字数
f3→文章校正
f6→ふりがな
f7→傍点
f8→――(ダッシュ)
f9→……(三点リーダー)
ショートカットを普段使わない人もここだけは使わざるをえないほど便利です。
勿論、他にもある上、自分でキーコンフィグをいじることが出来ます。
デメリットは値段のみ……
『一太郎』は他の有料執筆ソフトと比べ、随分と高いです。
通常の一太郎(スタンダード)、一太郎プレミアム、一太郎スーパープレミアムと後者になればなるほど、機能が増えますがその分値段が高くなってきます。
一太郎は二万円、プレミアムは二万五千円、スーパープレミアムは三万八千円です。
執筆に最高の環境を用意したいと思う方はぜひ買うことをおすすめします。
文章を書くことを生業にしている人や、自分のように趣味で書いている人も、額面以上のリターンがあるかと思います。
おすすめはプレミアム
下記の画像が三つのバージョンの違いになります。
この中なら断然、プレミアムをおすすめします。
はっきり言うと、プレミアムでもいらない機能はあります。具体的に言うと、『詠太』以下の機能は全て使ったことはないです。
ではなぜプレミアムが良いかと言うと、類語辞典と辞書が付いてくるからです。
わざわざ類語を調べていったり、言葉の意味を調べる手間が大きく省けると思います。
通常の一太郎が二万円で、プレミアムは+五千円。五千円で辞典が付いてくるのは、随分と割安です。
逆にスーパープレミアムにする意味はあまりないです。ブリタニカが付いてくるぐらいで、その情報もネットで調べればすぐに出てくるので、三万八千円でわざわざ買う価値はないと思います。
ということでおすすめは断然プレミアムです。
終わりに
『一太郎』は非常に高価です。
ですがその分帰ってくるリターンも多いです。
また自分事ですが、執筆時間が増えました。
便利だと言うことが一つ、そしてもう一つは値段分を取り返さないとという貧乏性が良い方向で働いたからですね。
少なくともこの高い買い物を自分は後悔していませんし、より執筆が楽しく感じるようになりました。
『一太郎のすすめ』は以上になります。お読みいただきありがとうございました。