【ラノベレビュー】自称Fランクのお兄さまがゲームで評価される学園の頂点に君臨するそうですよ?(MF文庫J)【感想、批評、ネタバレ】
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初版発行の20174月からシリーズ累計40万部突破を突破した話題作、MF文庫Jが贈る学園ゲーム系頭脳バトル『自称Fランクのお兄さまがゲームで評価される学園の頂点に君臨するそうですよ?』をレビューします。

既刊八巻(2019年10月頃)、コミックアライブにてコミカライズもされており、アニメ化も期待されている作品です。

なおこの記事を書いた当人は二巻までしか読んでおりません。あらかじめご了承ください。

 

あらすじ

学業、運動、家柄、あらゆる分野のエリートだけを集めた日本最高峰の名門校・獅子王学園。だがその実態は、ゲームの結果ですべてが評価される弱肉強食の学園。絶対的な強者――獅子のみが生き残れる修羅の世界だった。裏世界のゲームで常勝無敗の伝説を残しながらも、面倒のない普通の人生を歩みたい主人公・砕城紅蓮は、入学試験で手を抜き、目論見通り最低位のFランクに認定される。しかし兄を心から愛する血の繋がった妹・砕城可憐と再会し、事態は急変。そして学園の『悪意』が可憐を襲ったとき、紅蓮は真の実力を発揮する――

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感想

ゲームによって金、地位、名誉が決まる世界で、主人公が天恵の才能や、鋭い考察を以て、無双していく。大まかに言えば、そんなストーリーになる。

主人公はかつて、才や権力を持ったものが己の財産をかけてゲームで闘う『ブラックバウト』と呼ばれる、まあ裏カジノ的なところでお偉いさんの代理で闘う勝負師をしていた。全戦全勝で、これまでに何百億というお金を手にしていたが、主人公はそんな勝負だけの世界に嫌悪を示すようになり、ある日、突然ブラックバウトを去る。

『普通の日常を送りたい』それが主人公の動機だった。外の世界で普通の日常を送ろうと道を探し続ける主人公だが、とある人物の手引きにより、主人公はとある学園に入学することになる。

意気揚々と普通の学園生活を送れることに興奮する主人公。しかしそこは『ブラックバウト』と同様にゲームだけで何もかも決められてしまう『絶対的な強者――獅子のみが生き残れる修羅の"獅子王学園』だった。

ゲームが物語の中心になる作品世界観は『ノーゲーム・ノーライフ(MF文庫J)』や『賭ケグルイ(月刊ガンガンJOKER)』に共通するものがある。あるいは主人公が出自や実力を隠しながら、学園の用意した試験に挑んでいく『ようこそ実力至上主義の教室へ(MF文庫J)』にも近い作品。

周囲の人間、再会した妹やゲームの世界で否応なく闘うことを強いられた者に危害が及ぼうとしたとき、主人公は『普通の日常を送る』という信念を折って、彼女らを助けようとする。

物語上、当然の選択ではあるが、主人公の正体を知らない彼女らがFランク(この学園では最低の序列)に助けられる様は、主人公無双モノ、俺Tueeeeモノが好きな人には堪らないシーンであると思う。ただ序盤から早々に正体がばれつつあるので、もう少し隠して、焦らして欲しかったのが正直な印象。

この手の作品において、作品の世界観とラノベ的キャラクター性を両立させるのは非常に難しい。例えば、殺し合いが全ての世界でギャグやエロにステータスを振ったキャラクターが登場すれば、当然浮くだろうし、その逆もまた然り。

二巻まで読んだ感想としては、上手くその折衷が取れていたとは言い難かった。フレンチを食べに行ったら、突然サービスでお吸い物を出される感覚。シリアスシーンが続いたと思ったら、ギャグやラノベ特有の濡れ場がやって来て、多分このノリはラノベを普段から愛好している人にしか好まれない。

ただ違和感も特になく読み進められたので、好みの問題としか言いようがないと思う。

キャラクターは格好いいし、可愛い。イラストもグッジョブ。

作者の考えるゲームは、この現実世界にあるゲームに一エッセンス加えたり、元からあるゲームとゲームを融合させた物が多い。例えば、マインスイーパ×チェスだったり、ダウト×ポーカーだったり。ただ『LIAR GAME(甲斐谷忍)』のような独創的で、必勝法が存在するゲームでは無い。

この世界では強者は基本的に何らかの能力を持っている。主人公は『人の思考の流れを読み取ることができる』。『嘘を見破る』能力を持つ者も序盤に登場する。この世界のゲームとは基本的に、そんな能力と能力のぶつかり合いで、読者が『このゲームには必勝法がある!』とか『自分だったらどうするんだろう?』と言った作品世界に没入する想像をできない。つまりは能力者同士の闘いに、一般人の読者は介入する余地がないわけで、自分的にこの作品の一番残念なところ。

学園頭脳バトルと銘打ったものの、結局主人公たちの特殊能力がインフレしていくだけの残念な作品になりかねない。

総評としては、ライトノベル的に面白い作品だった。私はまだ二巻までしか読んでいないので、上のような感想も最新刊を読めば、消えているのかもしれない。それだけ期待ができる作品でもあった。

 

 

 

 

 

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