人気が出るweb小説のタイトルの決め方。長いタイトルって実際どうなの?

「面白い小説が書けたと思ったのに、全然人気が出ないじゃないか!」

きっとあなたはそんな悩みを抱えて、このサイトにたどり着いたことでしょう。web小説において、タイトルというのは最も重要なものだと言っても過言ではないと思います。今回はそんなタイトルに関する悩みと、web作家の私が分析する「人気が出るためのタイトルのつけ方」についてお教えします!

 

ランキングから見る人気のある作品のタイトル

まずはこちらを見てみましょう。

 

『小説家になろう 日間ハイファンタジーランキング(2019年5月16日)』

【1位】 フォートレス・ライフ ~万能要塞で始める快適スローライフ~

【2位】難攻不落の魔王城へようこそ~デバフの価値も分からない勇者パーティーを追い出された黒魔導士、魔王軍の最高幹部に迎えられる~

【3位】 昏き宮殿の死者の王

【4位】 嘆きの亡霊は引退したい 〜最弱ハンターは英雄の夢を見る〜

『小説家になろう 日間現実世界〔恋愛〕ランキング(2019年5月16日)』

【1位】クラスで一番の美少女が俺と一緒に住むことになりました

【2位】 後輩の女の子を拾いました。

【3位】 好感度上昇率が999倍になったので、ヒロインたちはすぐにベタ惚れになります。

【4位】俺にめちゃくちゃくっついてくる女子が幼馴染みで元カノな件

 

こちらはこの記事を書いている日付けの『小説家になろう ジャンル別日間ランキング』です。勝手な定義ではありますが、15文字以上のタイトルを『長文タイトル』とみなし、色付けしてみました。

なろうで人気のあるジャンル双方のトップ4の内、3つが長文タイトルであり、1位は双方とも長文タイトルです。

次はこちらを見てみましょう。

 

『小説家になろう 日間ハイファンタジーランキング(2019年5月16日)』

ランキング100作品の内、計86作品が長文タイトル

『小説家になろう 日間現実世界〔恋愛〕ランキング(2019年5月16日)』

ランキング100作品の内、計76作品が長文タイトル

『小説家になろう 日間ローファンタジーランキング(2019年5月16日)』

ランキング100作品の内、計73作品が長文タイトル

『小説家になろう 日間異世界〔恋愛〕ランキング(2019年5月16日)』

ランキング100作品の内、計66作品が長文タイトル

 

ランキングをどれだけ長文タイトルが占めているのか調べてみました。調べた私でも、ちょっとびっくりな数値でした。これらの数値をみれば最早一目瞭然だと思いますが、長文タイトルは人気が出ます。それではなぜ人気が出るのか、そもそもなぜweb小説に長文タイトルが多いのか、考えてみましょう。

 

なぜ長文タイトルだと人気が出るの?

web小説の最大の特徴は「誰もが簡単に、無料で作品を公開できる」点にあります。読者は無料で、作品によっては出版社から出ている作品と遜色ないものも読むことができるようになりました。

しかし読むのにお金がかからない分、大量に公開されている作品を選り好みするようになります。その判断基準となるのが、私が思うに、タイトルあらすじなのです。

例えば、以下のような作品があったとします。

 

ある日、主人公の文学好きな青年が交通事故に巻き込まれそうになった少女を助けようと車の前に飛び出し、死んでしまう。そんな彼を見かねた異世界の女神様は彼に最強の『言葉を具現化する能力』を授け、異世界に転生させた。彼はその地で暴虐非道の限りを尽くしていた魔王を倒さんと旅を始める。

 

この内容がつまらないか、面白いかはさておき、極めて王道的な物語です。これに旧来のタイトル的に『言の葉の勇者』と付けることにします。

 

例えばこのタイトルの小説が書店で売られていたとして、手に取った人はまずタイトルを見て、表紙絵を見て、ラベルを見て、次に裏表紙のあらすじを見て、場合によってはそのまま中身を見て、と言った風にその小説に載せられた付加情報の全てでその小説を判断します。

 

つまり実物を手にした際、タイトルというのは小説の方向性を決める一つの目安でしかないのです。この場合、タイトルの重要性は低いです(もちろん大事ですけどね)。

 

しかし、これがweb小説となると、話は大きく変わります。

 

小説投稿サイトには日々、膨大な数の小説が投稿されています。そしてその一つ一つは一度「新着」の欄に載せられたとて、あっという間に流されてしまいます。

その僅かな時間に、作品の面白さを端的に作者は伝えなければなりません。なろうの場合は「タイトルとあらすじとタグ」、カクヨムの場合は「タイトルとあらすじとタグとキャッチコピー」のみ。つまりその一つ一つに対する重要度の高さが、実際に手に取る場合と桁違いなのです。

 

そして手持ちのお金と対価に小説を得る場合と違って、例えばタイトルの意味、一つ一つに意味を見出したり思いを馳せたりすることはありません。

勿論読者の質の違いもありますが、何せサイトには大量の小説で溢れているので、読者は自分の好みに合いそうなものしか見ようとしないからです。

 

だからそういう端的な面白さを求める読者を惹きつけるには、タイトルに情報を詰め込むしかないのです。

 

『言の葉の勇者』。確かにその方向性は見えます。しかし膨大に流れる小説の中、読者はあえてその一つの小説をクリックしようとしますかね?

これが私が思う、タイトルが長くなった理由、人気が出る理由です。

 

タイトルにどんな情報を入れれば人気が出るの?

どんな情報をタイトルに載せるか? 簡単に答えを言うと、読者、または作者の性癖です!

別にエッチなことを言ってるわけじゃありませんよ?笑

あなたが思う読者の心にグサッと刺さりそうな情報を載せればいいだけです。

そこで少しだけ、読者の性癖となるキラーワード(ハイファンタジー)をまとめてみました。

 

『小説家になろう 日間ハイファンタジーランキング(2019年5月16日)』――ランキング100位によく出てきたワード

【ルール】同系列、同意味の言葉(『勇者』『英雄』、『最強』『無双』など)は一緒にカウント。

【1位】最強(無双、チート) 36ワード

【2位】勇者(英雄) 16ワード

【3位】魔王

【〃】冒険者 13ワード

【5位】勇者パーティ(上記の勇者とは別カウント) 12ワード(内11ワード追放とセット)

【6位】賢者 9ワード

【7位】異世界(転生、転移) 8ワード

【8位】最弱(外れスキル、失格) 7ワード(内5ワード最強とセット)

【9位】辺境(領地) 6ワード

 

今現在の流行を追うため、最新のランキングからワードを抜粋しています。補足としては、タイトルにワードが一つだけとかではなく、ほとんどがそれらを組み合わせてありました。

上記のようなワードが読者に好まれる『性癖ワード』です。流行によってまちまちですが、本気で人気が出たいと考えている方は自分で分析してみましょう。

 

少しだけ余談ですが、今の流行は勇者パーティ追放ですね。最弱から最強(成り上がり)系は今も人気ですが、一時期時代を作っていた、辺境スローライフ系、おっさん系、復讐系は少しずつ姿を消していってるように思います。そういう意味で言うと、復讐系の系譜を今の勇者パーティ追放が継いでいるのかもしれません。

 

それでは実際にタイトルを作ってみたいと思います。

 

人気の出るタイトルを作ろう【基本編】

もう一度、上記の異世界転生物語を見てみましょう。

 

ある日、主人公の文学好きな青年が交通事故に巻き込まれそうになった少女を助けようと車の前に飛び出し、死んでしまう。そんな彼を見かねた異世界の女神様は彼に最強の『言葉を具現化する能力』を授け、異世界に転生させた。彼はその地で暴虐非道の限りを尽くしていた魔王を倒さんと旅を始める。

 

まずはキラーワードを使って、骨格から作っていきます。

使えそうなワードは、『最強』、『魔王』、『勇者』、『異世界(転生)』です。それらを組み合わせて、簡単な文章にします。

 

異世界転生最強能力を授かった俺は勇者となって魔王を倒す』

 

とりあえずは骨格の完成です。だけどこのままでは流石に駄目です。理由はこんな物語ありふれすぎているからです。そこで「この物語のここが他とは違う!」という個性を入れてみたいと思います。今回の場合は『言葉を具現化する能力』になります。

 

『異世界転生し最強の能力『言葉を具現化する力』を手にした俺は勇者となって魔王を倒す』

 

ひとまずはこれでokです(元の物語がアレなだけに少しだけ微妙な気もしますが)。次はもっと面白く見せるための工夫をします。

 

人気の出るタイトルを作ろう【応用編】

さて先ほどできた、タイトル『異世界転生し最強の能力『言葉を具現化する力』を手にした俺は勇者となって魔王を倒す』に少しエッセンスを入れてみたいと思います。

 

①サブタイトルを付ける

サブタイトルとは何でしょうか? 私の好きなドラクエを例に語っていきたいと思います。

 

ドラゴンクエストIII そして伝説へ…

ドラゴンクエストV 天空の花嫁

ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて

 

ドラゴンクエストという部分が作品の主タイトル、その後ろの部分がサブタイトルとなります。ドラクエの場合、サブタイトルにはその作品の軸や概要をつけていますが、特にルールはないです。

しかし『ドラゴンクエスト』という情報だけじゃ買う人には少ししか伝わらないので、サブタイトルという形で見る人により具体的な情報を与えています。

 

それでは先ほどの物語にドラクエ流のタイトルを付けてみましょう。

 

『言の葉の勇者 ~転生し最強の能力を手にした俺は異世界で無双する~』

 

色んなパターンが試したかったので、少し後ろの部分を変えてみましたが、同様にキラーワードを使っています。一番最初に付けた『言の葉の勇者』を使って(これでは情報が薄いので)、後ろに具体的な情報を入れてみました。どうですか? ちょっと良くなってませんか?

 

②主人公のセリフ風な文を入れてみる

一人称が入っている時点で、さきほどのタイトルも大概ですが、一番簡単な例を上げるなら、『2ch(5ch)』風とかですかね。

とにかく物語を客視するようなタイトルではなく、主人公の心情を吐露したようなタイトルのことです。

ただ注意点ですが、これをやってしまうと、想像以上に主人公が軽快な人物になってしまいます。ギャグ<シリアスな作品はやめておいたほうが良いでしょう。

それでは実際に試してみます。

 

『とりあえず「くたばれ」とか言ってれば何とかなる~言葉を具現化する能力を手に入れたので、異世界で無双してみます~」

 

少し不謹慎ですがお許し下さい。主人公の心情を入れて、こんな風にしてみました。先ほどよりインパクトが増したように思います。

 

③ギャグやパロディを入れてみる

web小説に意外と多いのがこの形式。もしかしたら書籍化の際にタイトルが変更されるかもしれませんが、インパクトの一点に関しては効果絶大です。

ちなみに『ばれちゃ困るのがパクリで、ばれなきゃ困るのがパロディ』だそうです。ですので『どうせやるなら堂々と』を心掛けていきましょう。

 

それ以上いけない!~言葉を具現化する能力が強すぎて、誰も俺を止めれれません~

 

色々迷った挙句こんなタイトルになってしまいました。『今のはメラゾーマではない、メラだ』か迷ったんですが、結局『それ以上いけない!』になってしまいました(『孤独のグルメ』参照のこと)。作ってみて思ったのですが、パロディやギャグはセンスを問われますね。ただその分インパクトは強いです。

 

最後に

ここまで書いといてアレなんですけど、正直長文タイトルは好みが分かれます。「あいつ読者に媚びてやがる」なんて思う方も当然いると思いますが、そういう方を黙らせるには結局、作品のタイトルではなく、内容で勝負するしかないのです。

今まで書いたものは、あくまでも、人気が出るために損しない方法でした。

ですので、決してあなたの『あなたらしい』個性を見失わないでください。私から言えることは以上でございます。

お読みいただきありがとうございます!

 

Follow me!

スポンサーリンク
おすすめの記事